称一朗による、日頃の思いや出来事を多種多様に綴る場。
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まずは誰に向けたモノなのか分からない言い訳を。
「昨日はサボった訳じゃないよ!先輩の卒業を祝う飲み会に出席して、帰って来れなかっただけだ。久々の朝帰りだったんだYo!」
…誰だろ、こいつ↑
それはさておき。
前に書いていた通り、日頃の妄想の中からストーリーを作って公開するという自己満足でも始めようかと思い立ち、キーボードを叩いてみた。
「思い立ったが吉日」という素敵な言葉に後押しされ、ホントに書き上げてしまった自分が怖い。ついでに内容も怖め。え~…あらかじめ言っておく。
俺は別に病んでない!
こんな中身になっちゃったのはなんかちょっとイイ感じに不気味な階段を思い出した事と、バイト先の店長が帰りに怖い話をしてくれたおかげであって、私の精神が~とか分析しないで下さいm(_ _)m
しかし、もともと何かを書くのが好きな性分なのでこの企画はとても気分がいい。
ちょくちょくネタに困ったらなにか妄想して作ってみるかな?
ただし、ホントに自己満足の域なので、「真面目に扱ったりしなくていいよ~♪」という路線でいかせてもらう。
ちなみに感想・苦情・意見はコメントにてどうぞ。
あ、でも別に見たら書けとか言わないよ?面倒ならそのまま去ってくれて構わないから。(参考にするとも限らないし)
では、今日はこの辺で。
(すっかり遅くなったな…)
ある学校の中、五階の一番端の教室の中に、一人の男子生徒が座っていた。
クラスでの係、旅行委員としての仕事がなかなか終わらず、居残ってやっているうちにすっかり夜になってしまったのだ。おかげで教室にはおろか、校内にも生徒の姿は見当たらない。
仕事もだいたい片付いたのでとっとと帰ろうと思い、男子生徒はカバンを持って教室を出る。
電気もまばらな狭い廊下。その上、いま彼がいるのは最上階ひとつ下の五階。生徒数の割に狭い敷地に建てられたためか、この学校は学年を追うごとに高い所で過ごさなければならなくなる。
「階段も電気消されてるのか…。」
男子生徒がつぶやく。
普段であれば廊下の中央にある階段を使う。広くて窓もあり、一階まで行けば目の前が昇降口であるため便利である。しかし、その便利な階段も電気を消されてしまっては危ない。しかもスイッチは下の階にしかない。
(時間が時間だし…仕方ないか。下はまだ先生がいるだろうし、明るいよな。)
そう考えて彼は反対側に目を向ける。
『非常階段』
そう書かれた扉を開け、そばのスイッチを押す。チカチカと点滅しながら電灯が光る。どの階から電気をつけても上から下まで一斉に点灯する仕様で、ここから帰れば五階でつけても一階でまとめて消せる。難を言えば、この階以外には窓がなく、電灯も弱々しいので昼でも薄暗く、夜ともなれば若干怖いことだろうか。
ふと窓の外を見ると、綺麗に月が見えた。ほぼ満月で大きく夜空に輝いているのだった。
(早く帰ろう…。)
男子生徒は扉を閉め、階段を下り始めた。
(あれ?…変だな)
異変が起きていた。
(今…何階だ?)
階段の造りは一般的なもので、十数段下りたところの踊り場で折り返してまた十数段下りると、ひとつ下の階に繋がる扉が現れる。
そう、そのハズだった。
しかし、漫然と階を下りていたところ、いつからか下の階に着いた証しでもある扉が出てこなくなっていた。階段自体には何階という表示は一切なく、今自分が何階にいるのかさっぱり判らない。
(なんで戸がないんだよ!?どの階でも必ず在っただろ!?)
半ばパニックを起こしながら彼は階段を下り続ける。
階段、踊り場、階段、踊り場、階段、踊り場………。
何故か各階に必ず在るはずの扉は現れない。
(なんでっ?出られないじゃないか!!)
足が震える。恐怖がこみ上げる。心拍数が上がってゆく。
(誰か助けて!ここから出してよ!!)
彼は祈った。祈りながら飛び降りるように階段を下る。
階段、踊り場、階段、踊り場、階段、踊り場………。
(もう何分経ったんだろう?)
もはや彼は疲れ果て、普段よりも遅いペースで下りていた。ここまで来ておいて今更引き返すなんて考えられない。ただ、微かな希望だけを頼りに階段を下っていた。
(外に…出たい…。)
終わりは唐突にやってきた。
扉が現れたのだ。
(出口だ!どの階でもいい!外に…とにかく外に出たい!)
ガチャ…。
その先には見慣れた廊下。光の漏れる引き戸。
彼は力を振り絞り、電気のついている部屋へ飛び込んだ!
「先生っ!!」
ガラッ!
その瞬間、彼が見たものは、さっきまで自分がいた教室だった。どうやら電気を消し忘れていたらしい。
振り返れば、さっきと同じく電気の消えた廊下と階段。反対側には『非常階段』の文字が書かれた扉。
だがその扉はまだ完全には閉まっておらず、窓の外には大きな丸い、綺麗な満月が見えるのだった。
Never End
ある学校の中、五階の一番端の教室の中に、一人の男子生徒が座っていた。
クラスでの係、旅行委員としての仕事がなかなか終わらず、居残ってやっているうちにすっかり夜になってしまったのだ。おかげで教室にはおろか、校内にも生徒の姿は見当たらない。
仕事もだいたい片付いたのでとっとと帰ろうと思い、男子生徒はカバンを持って教室を出る。
電気もまばらな狭い廊下。その上、いま彼がいるのは最上階ひとつ下の五階。生徒数の割に狭い敷地に建てられたためか、この学校は学年を追うごとに高い所で過ごさなければならなくなる。
「階段も電気消されてるのか…。」
男子生徒がつぶやく。
普段であれば廊下の中央にある階段を使う。広くて窓もあり、一階まで行けば目の前が昇降口であるため便利である。しかし、その便利な階段も電気を消されてしまっては危ない。しかもスイッチは下の階にしかない。
(時間が時間だし…仕方ないか。下はまだ先生がいるだろうし、明るいよな。)
そう考えて彼は反対側に目を向ける。
『非常階段』
そう書かれた扉を開け、そばのスイッチを押す。チカチカと点滅しながら電灯が光る。どの階から電気をつけても上から下まで一斉に点灯する仕様で、ここから帰れば五階でつけても一階でまとめて消せる。難を言えば、この階以外には窓がなく、電灯も弱々しいので昼でも薄暗く、夜ともなれば若干怖いことだろうか。
ふと窓の外を見ると、綺麗に月が見えた。ほぼ満月で大きく夜空に輝いているのだった。
(早く帰ろう…。)
男子生徒は扉を閉め、階段を下り始めた。
(あれ?…変だな)
異変が起きていた。
(今…何階だ?)
階段の造りは一般的なもので、十数段下りたところの踊り場で折り返してまた十数段下りると、ひとつ下の階に繋がる扉が現れる。
そう、そのハズだった。
しかし、漫然と階を下りていたところ、いつからか下の階に着いた証しでもある扉が出てこなくなっていた。階段自体には何階という表示は一切なく、今自分が何階にいるのかさっぱり判らない。
(なんで戸がないんだよ!?どの階でも必ず在っただろ!?)
半ばパニックを起こしながら彼は階段を下り続ける。
階段、踊り場、階段、踊り場、階段、踊り場………。
何故か各階に必ず在るはずの扉は現れない。
(なんでっ?出られないじゃないか!!)
足が震える。恐怖がこみ上げる。心拍数が上がってゆく。
(誰か助けて!ここから出してよ!!)
彼は祈った。祈りながら飛び降りるように階段を下る。
階段、踊り場、階段、踊り場、階段、踊り場………。
(もう何分経ったんだろう?)
もはや彼は疲れ果て、普段よりも遅いペースで下りていた。ここまで来ておいて今更引き返すなんて考えられない。ただ、微かな希望だけを頼りに階段を下っていた。
(外に…出たい…。)
終わりは唐突にやってきた。
扉が現れたのだ。
(出口だ!どの階でもいい!外に…とにかく外に出たい!)
ガチャ…。
その先には見慣れた廊下。光の漏れる引き戸。
彼は力を振り絞り、電気のついている部屋へ飛び込んだ!
「先生っ!!」
ガラッ!
その瞬間、彼が見たものは、さっきまで自分がいた教室だった。どうやら電気を消し忘れていたらしい。
振り返れば、さっきと同じく電気の消えた廊下と階段。反対側には『非常階段』の文字が書かれた扉。
だがその扉はまだ完全には閉まっておらず、窓の外には大きな丸い、綺麗な満月が見えるのだった。
Never End
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