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それはさておき、最近全然妄想劇場広げてないなぁ…とか思い至ってしまったので妄想を膨らませてみたんだが…。
広がらない。
どうやらリアルを忙しく生きている人間に妄想力は湧いてこないらしい。いつでも心に安らぎと余裕を!
あー…眠いのでテンションがアッパーというウザキモい状態であると自覚してる。自重?それはない。
…。
ふぅ、落ち着こうか、俺。
前にも書いた気がするけど、妄想のない俺は茎のないタンポポのようなものだと思うんだよね?…意味が解らない?仕方ないよ。そもそもなんだ?茎のないタンポポってのが想像できないくらいに落ちぶれて………。
…だから、落ち着け、俺。
せめて肉と芋のない肉じゃがくらいにしておこうか(それはただの醤油汁)。
よし、これでみんな納得。
で、だ。
「じゃあ俺から切っても切り離せないという証明をしてみよう!」という謎の発想をしてしまった訳だよ。
ちょうどバイトに向かう自転車の上で、なぜか不意に頭に浮かんだワンフレーズ。
『死相がでてるぞ、委員長』
これを使ってひとネタ作ることで妄想力、もとい創作能力をつけてみることにした。
こんなテンションで書いてるから、きっと翌々日くらいには生き恥じゃないかと思う。
だがそれがいい!(ぇ
という訳で!テーマは「恋愛」、期待は「厳禁」 Let's GO!!⇒⇒
読まない人にはいつもの挨拶を。
では、今日はこの辺で。
※追記:まさかここまで話が膨らむとは…。続きは後日!
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「は?何してんの、委員長…。」
夕刻、昇降口を出てすぐ、駐輪場の道の上、俺はそいつに声をかけた。
夏が終わり、日もずいぶん短くなった。そのせいか晴れているのにこの時間でもすでに薄暗い。服装によってはやや肌寒いくらいにも関わらず、その少女は半袖のジャージにハーフパンツというまるっきり夏の体育か部活かという格好でそこにいた。
もう半月もしないうちに街路樹も色を変えようかという季節の中にあって、そのあまりにも不釣り合いな格好に驚き、つい声をかけてしまった。
「…運動。というか労働に近いかしらね。」
そう言って「う~…」とか呻いて腕を伸ばす、地味めな縁なし眼鏡とポニーテールが特徴的な、170近い身長の少女。成績の優秀さと、模範生に特有の「キッチリさせるぞ」という雰囲気があるのを理由に、俺のクラスで学級委員長(≒教師の雑用係)なんて面倒なものをやらされている奴だ。
やや釣り上がった目つきと、素っ気無い態度のせいで冷たい印象を与えるものの、適度な付き合いの良さと寛容さがあり、面倒見も悪くないことから、クラスの中では尊敬と親しみを込めて「委員長」と呼ばれている。癖なのか、話し始めに一拍間を置いてから話す点でも一種独特なキャラクターだろう。
俺としても、こいつはクラスの中の目上として扱っていたし、遠巻きに眺めているだけだったんだが。今日は何故だか、つい気になって関わってしまった。
「いや、意味分かんねェんだけど。なんでそんな寒いカッコしてんの?」
もう一度、確かめるように尋ねる。
「…だから、労働。委員長って意外と仕事が多いの。」
言われて初めて、委員長の後ろに結構な大きさの段ボール箱が2,3積んであるのに気付く。どうやら学校か生徒会の資料の搬送に使われているらしい。なるほど確かに労働だ。…でも、だ。
「カッコの答えになってないんだけど?」
「…長袖じゃ暑くなったからさっき脱いできただけよ。意外と数が多くてね。まだ結構残ってるのに、動ける委員が少なくって。貴方はもう帰るの?」
「今日の部活はミーティングだけだったからな。早く終わったんだよ。」
「…へぇ、良かったね。今から帰ったら明日提出の数学の課題、やる時間が取れるじゃない。」
皮肉るように笑いかけて来る委員長に、こんな顔もするのかと驚きを覚えつつも、ちょっと同情してしまった。俺らクラスメイトの知らない所で委員長はこうして汗をかくほど公務(?)に精を出してたんだな。俺じゃなくて良かったと、他人事のように思う。
「うるせ。それならもう出された日に終わらせてんだよ。」
軽口を叩きながら、その場を離れようと足を踏み出す。ごくろーさん、俺は帰ったら夕飯までゲームでもしてるさ。頭の中で今進めているRPGを想い、家路を急ごうと決める。
「…ねぇ、じゃあ今、ヒマ?」
「おぅ!久々に早い時間からゆっくりできるな。」
「…だったら協力お願いできるかしら。」
「俺に出来ることがあったらな。じゃ、また明日!」
ひらひらと手を振って歩き出す。確か前回のセーブはヒロインが捕らわれている城の手前の村だったか?
「…待って、コレあげる。」
「ん?あぁ……って!えっ??」
気付くと、素早く俺の目の前に回り込んだ委員長が俺に段ボールを持たせていた。存外、重い。
「…貴方に出来ること、だよ。正直、困ってるの。今さっき、一緒に残ってた委員何人かが帰ってくのが見えたから、多分人手が足りなくなってると思うわ。特に、男手が、ね。」
うわの空で相槌を打っていたのが敗因か…。でも、この箱の重さが基本なら女子にはきついような気がする。学級委員は女子が多いみたいだし、実際に目の前の委員長はこの気温でも汗をかいている。
「しょうがねぇ、付き合ってやるよ。」
「…そうしてくれると助かるわ。ちゃんとお礼は何かするからさ。」
予定が無いのは事実だし、男として困ってる女の子放置プレイは頂けない気もするし、まぁ、いいか。
「別にいいよ。コレ、運ぶだけだろ?」
「…要らないの?意外と善い人だね、工藤君。」
「意外とってなんだよ!?」
口ではそう言いつつも、普段であればまず見ることの無い、委員長の笑顔がちょっと嬉しかった。
教室には、誰もいなかった。
「他の委員もこんな感じで出払ってんの?」
隣の委員長に尋ねる。人はいないが電気は点けっぱなしで書類も机の上に出たままだ。
「…予感的中ね。あ、その箱はこっちに持って来て。」
ため息を1つついて中に入っていく委員長。箱を抱えて俺も後に続く。
『生徒会室』と書かれたこの教室は、各クラスの学級委員長たちが集まって構成される生徒会の活動に使われる部屋で、部活はやるけど委員会活動をしない俺のような生徒には縁遠いトコロだろう。実際、入るのは初めて…というかそもそも、こんな所にあったのかよって感じだ。
ドサリと重い音をたてて箱が積み上がる。
「案外重かったなコレ。お疲れさんだな、委員長。」
「…ありがと。ところで、相談があるんだけど…聞いてくれる?」
「げ!まだなんかあんのかよ?」
「…ここにあるメモによると、もう委員は誰も残ってないみたいなの。意外と困っちゃうわね。」
俺の抗議の声など意に介さず、サラリと爆弾発言が出た。
「うぇっ?誰もいねぇのにこの状態かよ!」
どうやら委員長は他の委員に見捨てられたようだった。俺も机の上にあるメモ書きを覗き込む。
『ゴメン!先帰ります(>Δ<) 片付けよろしく~m(_ _)m』
「うわぁ…なんかムショーに腹立つ内容だな。ケンカ売ってんのか?」
「…意外といつもこんなもんよ。」
持ってきた箱の中身を確かめながら、諦めの表情を浮かべる委員長。こいつはここでも厄介事を押しつけられる立場なのかも知れない。心なしか、煤けて見える…。
「だ、大丈夫かよ?なんか死相が出てんぞ、委員長!」
「…大丈夫。このくらいなら小1時間で終えるわ。」
もう外は暗い。この上さらに遅くなるという状況になったらしいが、やはりというか、なんか慣れてる感じが否めない。
「…それに、工藤君はイイ人だから、困ってるクラス代表を見捨てられないわよね?」
お~っと!?ここで予想外の切り返しがやってきたァ!!
「ちょっ!?なんでそーなる!?」
「…手伝ってくれないなら、あと2時間はかかるわね。頑張らなくちゃ。」
「最初から手伝うこと前提かよ!つーかそれって新手の脅迫だぞ?」
なんだか俺の中の委員長像がどんどん変わってきてるんだが?
「…じゃあ選んで。Sure or Yes?」
結局、俺に選択肢はなかった。
ま、いいか。どーせヒマだしな。
~続く~